話題店を訪ねて(株式会社ハーツ・キタニ):KOKI PRESS

株式会社ハーツ・キタニ 話題店を訪ねて

  • ポイントカード導入で売上が増加。
    さらに、すべてのお客様に対して、
    展示会告知ができるようになりました。

    〒926-0821 石川県七尾市国分町井部52-1
    電話:0767-53-2185 FAX:0767-53-5363
    代表取締役:木谷 清秀(三代目)
    主な取扱商品:建築金物、大工道具、電動工具、作業着、住設設備
    ホームページ

    ハーツ・キタニ外観

修行時代に身につけた知識で、売り場や事務処理を改革

石川県の北部、能登半島の中央に位置する七尾市に店舗を構える「ハーツ・キタニ」さん。社長の木谷清秀さんのお祖父さまが、昭和10年に大阪で金物屋を開業。その後、戦争を経て出身の七尾市に戻られ、商売を再開されます。
社長は学校をご卒業された後、大阪に本社を構える建築金物会社に就職。仙台営業所でホームセンターのルート営業として3年間勤務されます。「私は東北6県のホームセンターを任されましたが、当時はホームセンターが流行っていた時期。オープンに次ぐオープンで、徹夜で値付けやラベル貼りの作業を行うなど、本当に忙しかったです。オープン時というのはシェアを伸ばすチャンスですから、大変でしたけど、やりがいはありましたね」。
その後、自社に戻られた社長は、ホームセンターの営業で得た知識を活かし、社内改革を進めます。「それまでは、ごちゃごちゃした展示でしたので、什器陳列を行い、通路も広げて、見やすいレイアウトに変更しました。陳列も3年くらい経つとマンネリ化してくるので、今でも気がついた時には変更するようにしています。また、事務処理の効率化も図りました。先代の父親は、“お前の好きなようにやれ”という感じですべて任せてくれましたね」。さらに社長は新規開拓にも奔走。さまざまな業種のお客様に顔を覚えていただくことで、徐々に取引先が増えていきました。

異なるタイプの先輩から商売の極意を吸収

「父は真面目で、しっかりと商売をするタイプ。約束はきちんと守り、豊富な品揃えでお客様から頼りにされていました。一方、創業者の祖父は戦略的なタイプです。たとえばチラシへの掲載も最初は効果がなくても途中で止めず、3〜5年と継続して続けることが大切なことであること、また、お客様だけではなく、仕入先も大切だから、請求額が100万1円でも、値切ったりせず1円まできっちり払わないといけないなど、いろいろ教わりました」。お母さまも生粋の商売人で、かなりの数の流し台を販売されていたとか。社長は異なるタイプの先輩たちを間近で見て、それぞれの良いところを吸収されたようです。
「ハーツ・キタニ」さんでは、5〜6年前にポイントカードを導入したことで、売上が増加しました。「それまで現金で購入されるお客様は、連絡先がわからず、展示会などの情報をお知らせできませんでした。ポイントカードを作成することで、連絡先が登録され、DMでの案内が出せるようになりました」と語る社長。お客様にとってもポイントがつくため、うれしいシステムだと言えるでしょう。展示会は2月、6月、10月に開催。ポイントを使って購入されるお客様も少なくないそうです。
また月に1度2時間ほどのミーティングを実施し、売上報告や目標設定を行っておられます。社員にも経営感覚を持ってもらうため、数字をクリアにし、営業利益に応じて給料やボーナスを変更。その結果、社員はお客様に積極的な営業を行うようになったといいます。

若い社員たちが成長中。近々、外回り営業を採用予定

土木関係のお客様が多く、売れ筋はコードレスインパクトドライバ(WH36DA)、コードレスロータリハンマドリル(DH36DPA/ DPB)、コードレス丸のこ(C3606DA)、コードレスグラインダ(G3610DA/DB、G3613DA/DB)など。「お客様には、コードレスでも100Vと同じように作業ができるマルチボルトを積極的に勧めています」と社長からありがたいお言葉をいただきました。
「ハーツ・キタニ」さんでは、ここ数年でベテラン社員が定年退職を迎え、若い社員が増えています。まだまだベテラン社員と比べると至らないところもあり、社長も都度気がついたことがあれば指摘するそうですが、社員それぞれに少しずつお客様もついてきた様子。「社員にお客様がついてくるとうれしいし、指名されると本人もやる気になります。今は外回りの営業がいない状態で店売り100%です。配達にかかるコストがなく、お店に訪れたお客様が目的以外の物品を購入することもあるので利益率は上がっています。ただ、こちらからお客様のところへ伺って情報収集することも大事だと思うので、近いうちに新しい営業を採用して販売ルートを開拓したい」と社長は話されます。
現在、入社して6年になる専務でご息女の沙耶香(サヤカ)さんが後継者として勉強中。(公社)七尾青年会議所未来創造会議議長として、さまざまなことを経験し、成長しておられます。経験豊富な社長の手腕と、沙耶香さんの若い感性で、同社がどのように発展していくのか。将来が楽しみなお店です。

ハーツ・キタニスタッフ

ハーツ・キタニスタッフ

什器陳列により、広い通路を確保し、見やすいレイアウトの店内

ポイントカード導入で売上が増加

季節感を演出した工夫ある展示

店内の豊富なアイテム

手作り看板で積極的にPRする、HiKOKI製品コーナー

マルチボルトシリーズの人気は高い

マルチボルトシリーズの人気は高い

マルチボルトシリーズの人気は高い