話題店を訪ねて(有限会社卸町マルナカ):KOKI PRESS

有限会社卸町マルナカ 話題店を訪ねて

  • 会長や先代が積み上げてきたものを
    引き継ぎ、地域に密着した商売で
    当社のファンを増やしていきたい。

    〒983-0003 宮城県仙台市宮城野区岡田字南高屋敷18-1
    電話:022-259-2001 FAX:022-259-2010
    代表取締役:藤澤 伸一(三代目)
    主な取扱商品:電動工具、建築金物、建築資材、大工道具

    卸町マルナカ 外観
    代表取締役 藤澤 伸一さま

先代からの願いで継ぐことを決意。メーカーでの修行を経て店舗へ

人口109万人を擁する東北地方唯一の政令指定都市、宮城県仙台市。都心部にも多くの緑があることから、杜の都とも呼ばれています。今回、大通り沿いの交通の便に優れた場所に店舗を構える「卸町マルナカ」さんをお訪ねしました。
「卸町マルナカ」さんは、工機ホールディングスと縁の深い会社でもあります。創業者で現会長の佐藤良美さんは、弊社のOBです。入社10 年目の節目に、一念発起して独立されました。創業当時は、朝も夜も休みなく、足しげく現場に通ってお客様を開拓。こうした足を使った営業スタイルは、現在にも受け継がれているようです。そして現社長の藤澤伸一さんも、弊社で4年間営業として活躍されました。「私はもともと店を継ぐつもりはなく、大学卒業後に別業種の会社で営業をしていました。数年後、本社勤務の辞令が出た際に、この仕事を一生続けるか、転職するか、父に相談したのです。当時、卸町マルナカの二代目社長だった父から、店を継いでくれないかと頼まれました。子どもの頃から父に何かをお願いされたことなどなかったので、驚きましたね。それまで親孝行もしてこなかったし、“よし継ごう! ”と決意。ただ、すぐに店に入っても役に立てないので、メーカーで修行をしようと考え、会長がOBでつながりのあった御社にお世話になりました。今の自分があるのも、当時の先輩方や担当した販売店さんのおかげです。感謝しています」と、藤澤社長は入社までの経緯を話されます。

一期一会、一つ一つの仕事を大事に。県内随一の軽快なフットワークを自負

2015 年、お店に戻ってきた藤澤社長は、確かな知識と磨かれた営業手腕を発揮され、売上アップに貢献されます。しかし、2019 年8月に先代社長のお父様が急逝。翌月、社長に就任されます。「将来的には社長になるつもりではいましたが、予期せぬタイミングでした。亡くなったのは、お盆前の、現場が非常に忙しい時期だったのですが、多くのお客様に葬儀に参列していただき、父は愛されていたんだなと実感。息子として誇らしい気持ちになりました」。
「卸町マルナカ」さんの強みのひとつに、軽快なフットワークがあります。社長を含め、3名の営業が注文を受けて、現場までスピーディーに商品を配達。また新規開拓にも余念がありません。「ご注文は当日配達がモットー。お客様が欲しいものをすぐに届けないと、現場の仕事が止まってしまいますから。フットワークの軽さでは他店に負けません。走行距離は県内随一だと自負しています。そして店舗の女性陣が接客や注文の手配など、営業をサポートしてくれるので、安心して外回りができるというのも大きいですね」と社長は話されます。同社では藤澤社長就任後、積極的に新規開拓に取り組んでおられます。「会長や先代が積み上げてきたお客様との関係にあぐらをかいていては、発展はありません。既存のお客様を大事にしつつも、新しいお客様を取り込んでいきたい。人とのつながり、一期一会を大事に、一つ一つの仕事を一所懸命行うことを心がけています」と意気込みを語ります。

お客様の声に応え、中古品を販売。定期的な来店、ついで買いが増加

古い機械が必要、お買い得な商品が欲しいという声に応え、「卸町マルナカ」さんでは、2年ほど前に古物商許可を取得され、中古品の販売を開始されました。中古品を目当てに来店され、ついでに他の商品を購入されるお客様も増えたそうです。
展示会は1月に初売り、7月にビール祭りを開催。初売りは豪華な景品を、ビール祭りは缶ビール6本セットをプレゼントしており、毎年お客様が楽しみにされている行事です。その他、販促活動として毎月「マルナカトピックス」というPR 紙を発行し、請求書とともにお客様へ郵送。このPR 紙は藤澤社長が自ら制作しており、「昔ながらの販促方法かもしれませんが、反響は大きく、今後もずっと続けていきたい」と話されます。
売れ筋商品をお伺いすると「高圧ねじ打機(WF4HS)とコードレス卓上スライド丸のこ(C3606DRB)は、かなり売れています。ねじ打機に関しては、打感やパワー、スピード感など、お客様の要望がすべて取り入れられており、非常に好評です。またマルチボルトのバッテリーは18Vの製品にも使えて、ユーザーのことを考えた設計で、とても良いと思います」とご評価いただきました。
「会長や先代が培ってきたものを引き継ぎ、地に足をつけて、地域に密着した商売で、当社のファンを増やしたい。またメーカーや問屋さんからも魅力を感じる会社にしていきたい」と語る藤澤社長。三代目として、今後どのように同社を発展させていくのか。その手腕に期待が膨らみます。

売れ筋のインパクトドライバ

壁面にもHiKOKI製品を展示

「卸町マルナカ」スタッフ

入り口付近に展示されたHiKOKI製品

様々な商材が並ぶ店内

倉庫には多彩な商品を在庫

倉庫には多彩な商品を在庫

売れ筋のチップソー

PR紙とオリジナルテーマソング